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赤ちゃんの行動から親子の関係を育む

執筆者の写真: はやしひろこはやしひろこ

更新日:2023年4月20日

乳児の行動評価に関する研修終了しました。


心理療法、身体心理療法、ボディワーク、補完療法、支援員や相談員、赤ちゃんとこどもたちのケア、など多岐にわたる活動をしているため、いくつもの学術会議や団体、研究会に所属しています。

最新の研究や情報を得たり、学んだ技法や資格を維持し、ブラッシュアップするための要件となる研修が本当に多いのです。


専門領域だけでなく、できるだけ多様な視点を得られる領域での学びを続けているのは、安全なケアを提供し、こどもたち、お母さんお父さん養育者の関係性が豊かになるためのツールをたくさん持っていたいこと、今自分が行なっているケアが全体の中でのどんな位置にいるのかを客観的に把握したいがため。


多様な領域の臨床でのご経験や考察をシェアしていただける貴重な場になっています。


今日はブラゼルトン新生児行動評価(NBAS)の研究会でした。

実践者が日本各地から集まり、それぞれの専門性を土台にしたディスカションを行いました。


NBASは生まれたばかりの赤ちゃんに対して行う神経行動発達評価のこと。

ハーバード大学のBrazelton博士が提唱しました。


2009年にマイアミの大学附属病院の新生児集中治療室でNBASのセッションに陪席させていただいたことがあります。

数時間前に生まれたばかりの赤ちゃんへ、視覚、聴覚、固有覚、前庭覚、触覚、反射の行動評価を行うその空間は、それはそれはsweetで、セラピストの発する声の韻律、眼差し、触れ方、言葉・・・どれも生まれたばかりの赤ちゃんを包み込むようでした。

この時の体験が、後の「Loving touch」につながりました。


私自身は、乳児さんの訪問レッスンや来室された乳児さんへ、NBASから発展してきた「新生児行動観察 NBO(新生児行動観察)」を用いています。


評価はもちろん大切ですが、「主役は赤ちゃんである」という立場で赤ちゃんが周りからの関わりをどのように受け取り、反応するのかを評価し、養育者との情報共有や親子支援につなげることを大切にしています。


NBOで赤ちゃんの行動の意味を知ると、赤ちゃんの気持ちや個性がママパパにも伝わります。

一生懸命に伝えようとしてくれる赤ちゃんとの関わりもずいぶん変化をしてきます。

赤ちゃんの頑張りを知ったママパパの言葉かけが変わったり、赤ちゃんにネガティブな経験とならないように夫婦の関係性にも変化がみられます。


小さな人を尊重する関わりの土台。

必要としている方へとどきますように。



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