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術後のアロマケア

今日はお昼から鶴橋駅近くのS病院へ

出張アロマセラピーにでかけました。


大阪でも有名な古い古い病院だったのに、

いつの間にやら、14階建ての超ハイテクな

新建物に変わっていました。

放射線科が、1階のエントランスのすぐ横の、

明るい場所にあること。

「愛の図書館」があること。

コンビニや美容室があること。

病院にくる患者さんやご家族のQOLを

高めてくれるよう、随所に配慮が見られます。


アロマセラピーを希望されているのは

わたしの大切な古くからの友人。

お互いに涙で顔が見えませんでした。

アロマセラピーが大好きで、香りが大好きで、

でも忙しくてなかなかトリートメントも受けられなかったのです。

分かります。

自分のからだのことはどうしてもどうしても

子どもや夫や仕事や家事よりも後回しになって

しまうのですね。

自分のからだのためにお金を使うことにも

ためらいや抵抗があったり。

私自身、病気をして初めて、

何が人生において一番大切なのか、

やっと分かったのです。


昨日、7時間にも及ぶ大手術をしたというのに

もう、ベッドに座る練習が始まります。

術後の早い段階からからだを動かすことが

積極的にすすめられます。

血栓予防もありますが、

体力の回復や傷の治癒が早くなるのです。


これまでに、アロマセラピーを学んだ学校の指導下、

いくつかの緩和ケア病棟でアロマセラピーを行っています。

それ以外にも、個人的に病院へ出向いての

出張トリートメントや、

京都のクリニックでの定期的な

アロマセラピートリートメントを担当させていただいていますが、

ここ最近、アロマセラピーに対する医療従事者の

理解がすすんでいるなあ、と実感します。

どこの病院でも最初に、

担当医や担当看護師に許可を求めるのですが、

まず断られたことがありません。

それどころか、とても好意的に受け入れていただけています。



今日も術後すぐということで

ナースステーションに隣接した観察室で

アロマトリートメントの用意をしていると、

担当看護師さんが入ってこられました。


アロマセラピーについてご説明をし、

許可を得ようと口を開きかけると、

「あら、アロマセラピー?いいわねえ。

いい香り、これはラベンダー?

術後すぐに受けれるなんて幸せねえ。

お熱だけ測りますけど、どうぞすすめてくださいね。」

熱い蒸しタオルまで用意してくださいました!


わたしの友人には看護師さんでありながら

アロマセラピーを専門に勉強している方が

たくさんいます。

夜勤をこなしながら、学校に通い、試験を受け、

症例までとるのですから、

並大抵の努力ではありませんね。

そうして、アロマセラピーのプロでもある看護師さんたちが

地道に看護研究などでアロマセラピーを取り上げ、

医師や病院などに積極的に働きかけています。

本当に地道な努力の賜物の上に、

幸運をいただいていることにひたすら感謝をしています。


術後のアロマセラピーがもたらす作用は

多岐にわたります。

精油の香りの心理的効果、薬理効果、

タッチによるリラクセーションにより

・痛みの軽減

・手術へのまた入院生活への不安の軽減

・ストレスの緩和

・からだの一部を喪失した悲しみを癒す

・筋肉の緊張の緩和

・免疫力の活性化

・部屋の空気の清浄

・ぐっすりと眠れるように誘導する

・高ぶった気持ちを静める

・つながっているという安心感


ざっとあげただけでもこれだけの働きがあります。


さらに研究データもいくつかご紹介しますね。


①心臓外科手術後1日目に、100名の患者を

ランダムに割り当て、アロマセラピーを行う群、

精油を使わないでマッサージだけ行う群、

雑談を行う群、なにもしないコントロール群にわけて

その生理的指標の測定と、

不安状態自己評価テスト(STAI)を用いて

落ち着きや、不安、緊張、痛みなどの改善度を

調べた。


その結果、精油を用いたアロマセラピートリートメント群は

生理的には呼吸数において有意に減少しており、

また精神面では、落ち着き、休息、リラックス、不安

緊張の5項目すべてにおいて改善が見られた患者数が

一番多かった。特に不安の軽減は著明であった。


(ちなみにこの実験ではネロリを用いたそうです。

 鎮静効果、不安の軽減、納得ですね。)


②乳がん患者に術前に病室に好きな香りを

選び、部屋で芳香浴を行う。

術後、精油の香りのある部屋へ戻ってきた患者と

香りなしの患者の、鎮痛薬の使用量、退院に要した日数など

を比べると、好きな香りのある部屋の患者は

痛みを訴える回数も少なく、退院までの日数も

短くなった。


ほかにも同様の研究が各科で行われていますが、

アロマセラピートリートメントは術後の

患者さまのこころとからだの回復に

大きな作用をもたらすことが少しずつ科学的にも

データが出てきています。


外は雨。

ザーザーと降る雨が流れになり、雨どいから落ちるのでしょうか。

小川のせせらぎのような心地良いヒーリングのリズムになっています。

ラベンダーとティートリー、サイプレス、ローズウッドの

ブレンドが、優しく甘く流れこころに沁み込んで・・・


「こんなところでこんな気持ちいいトリートメント

が受けられるなんて・・・

病気になる前に、自分のからだを大切にしないと

いけなかったんやねえ。」

ぽつんとつぶやいた友人の言葉に胸がつまります。


大切な自分を責めないでね。

これからたくさんの愛を注いでいこうね。

大丈夫。

いつでも側にいるよ。



ただただ触れられているだけで、


あたたかく気持ちいい・・・

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