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虐待を受けた子どもへのケア

こどもの心身医療に関するカンファレンスに

定期的に参加しています。

毎回、60名ほどの医師や医療従事者、

ケースワーカーなどの専門職の方が参加されています。

今回のテーマは

虐待を受けたこどもの軽度発達障害が

虐待の原因になるのか、あるいは虐待の結果として

発達障害が起こるのか、

を小児科の医師が講義してくださいました。


虐待を受けて育ったこどもは

成長のなかで必要な愛情を受け取ることができず、

心身に残す傷は深刻で、

とくにこどもの心を専門に診療していると

虐待を受けてきたこどもの心の傷が

一番深いといいます。


こころが傷つき、自己肯定感や自尊感情を

はぐくむことができず、

コミュニケーションの力も育てることが

できません。

これら虐待を受けて育ったこどもには

いわゆるADHDや行為障害を認められるのですが、

それだけではなく、学力が低い、語彙が貧困であったり、

ひどくなると、

うつ病や不安障害、PTSD、パニック障害、

人格障害を引き起こすこともあります。


からだからは安心したり、リラックスしたときに

成長ホルモンが分泌されるのですが、

いつも緊張状態でいるこどもたちは

これらのホルモンの分泌も悪く、

体格が平均より小さくなり、

脳障害を起こす率も高くなります。


虐待を受けた子どもたちを

愛着障害という観点から注意深く見守るとき、

高機能発達障害やADHDとの違いを

見分けることができるといいます。

この鑑別診断も具体例が多く、

大変参考になりました。


虐待を受けてきたこどもたちの

脳を調べてみると

異常をあらわす領域が見られ、

脳梁が萎縮していたり、記憶をつかさどる海馬の異常、

社会性やコミュニケーションに関係する

扁桃体や上側頭回などが傷ついているのです。


ところが虐待を受けたこどもたちが大人になったとき、

社会生活に問題がない子どもたち(約1/3です)には

3つのキーポイントがあることが

明らかになってきました。


その大きなものとして先生が

豊富な事例検討とともに

提示してくださったのは


   絆


こころの絆は

気質的な脳の異常をも回復させ、

まるごと全体を捉えた包括的で暖かい

ケアによって可能だ、

と断言されていました。


事例検討は感動的なケースばかりで、

人は触れられたり、

受け入れられたり、心の安定があって初めて、

こころとからだをはぐくみ

友達をつくり、

自己表現や自己実現を目指していくことが

できるのだということが分かります。


ベビーマッサージやキッズマッサージの教室で、

また小学校などの講演会などで、

触れ合い、タッチを感じることが

心とからだの成長に不可欠なのだと

繰り返し語り続けてきたのですが、

また力強いサポートとなりました。


暖かい手のぬくもりが伝えるものは

計り知れない恩恵を

こころとからだにもたらします。


いつからでも。

いつでも。

心を込めてただ、触れることの心地よさを

感じてみてください。


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