特別なケアが必要なこどもと家族のつながりと安心感を支える小児タッチケア 理論と実践 第3部 終了!
半年間、労力を費やしてまとめてきた講座の実践ワーク編でした。
1時間の予定が、やはり2時間になりましたが、これでいいのだ!
終了後も質問が止まず・・。ありがとうございます。
ケアルーム、オンライン、在宅訪問、市中病院の小児病棟、NIC Uで小さく生まれた赤ちゃんや難病のお子様へベッドサイドでご家族からの安全で絆を深めるタッチケアを伝えています。
成長期の子どもにとっての病気や入院治療は、症状、治療の辛さに加えて、大好きな家族や友人に会えず、子どもらしい自由な動きも遊びも学業も制限される大きなストレスになり、年齢が進むと周囲に心を閉ざしてしまうことも少なくありません。
病気のこどもたちへのタッチケアは、発達途上であることや、疾患や治療による身体的な脆弱性を有し、発達年齢によってコミュニケーションや病気の理解、痛みの表現も異なります。
タッチケアはまだ不確定で未知の部分が大きいものです。有効性は経験的に知られていても、大学での専門の講座もまだなく(もしあれば失礼します。わたしも非常勤で5年ほど講師を務めましたが単発です)エビデンスや作用機序も不確定要素が多いと考えています。
子どもの発達や母子支援や自己理解、対人援助のツールとして限りない可能性があるにも関わらず、伝え方、言葉、表現、対象者へのアセスメントなど、課題は山積みだと考えています。
心理面から見た「触れるケア」について固めていきたいと、アタッチメント理論、発達心理学、心理臨床、統計学、応用行動分析やCBTをこの10年大学や大学院で集中して学んできました。
学べば学ぶほど、タッチケア、触れるケアの重層性という性質から、大海の中を無我夢中で潜っているような感覚を覚えます。
タッチケアの侵襲性を理解して、なおかつ安全なタッチケアを一緒に考え、実践し、切磋琢磨して、小さな足跡を残したいと考え少人数でクローズドな形にしました。
子どもの発達に合わせたサポート、心と身体の状態、行動のアセスメントによるタッチケアの組み立て、介入時の注意点、また終末期も視野に入れたこどもと家族の支援について「ただ一つの正解」ではなく、考察とディスカッションを積み重ねました。
今日の第3部は架空の事例をもとに実践ワークを行いました。
月齢、行動から読み取れる生理的、身体的な状態、発達課題、アタッチメント行動、心理的側面、遊びの要素、医療デバイスへの配慮、母親への支援の視点・・。
アセスメントの大切さ、背景として考えられること、そのためのタッチケアとは。
受講者のほとんどが、子どもの発達に関わる専門職の方、当事者の方でした。それぞれの立場でのシェアが楽しみでした。
不安な気持ちに寄り添うケア。
大切だよ、とまなざしで、声で、温かい手で伝えるケア。
ふれられる人も、ふれる人も、お互いに慈しみ合えるケア。
ここではご紹介できませんが、過分なほどのメッセージやご感想をいただきました。ご一緒いただきありがとうございました!
しばらく大海に潜ります〜♪
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