週末は東京でした。
フランスや英国、アイルランド、スコットランドなど
ヨーロッパを中心とした、
病院内での臨床アロマセラピーの第一人者であるリアノン・ハリス女史の
「がん治療と緩和ケアにおけるアドバンス臨床アロマセラピー」
講座に参加してきました!
リアノン先生は故ダイアナ妃が名誉会長をつとめていた
英国のロンドンのがんセンターロイヤル・マーズデン病院でも
このセミナーを7年前から開催されているのです。
今回は、通訳付きでたっぷりと同じ内容を学び、
先生からじきじきに修了書もいただけるのです!
わたしのアロマセラピーの恩師相原由花先生が、何度も
「リアノン先生は素晴らしい♪」と
いつも授業で絶賛されていた7年前から
お会いしたいと願っていました。
3年前、
わたしが主宰する
『ホリスティックアロマセラピストネットワーク』の
講師として「精油学」の講座にわざわざ横浜から
きてくださった
フィトアロマ研究所の小島先生も
「リアノン、すごいよ」とこれまた絶賛されていたのです。
初めてお会いしたリアノン先生の第一印象は・・
妖精☆彡
でした。
とても小柄で、笑顔が優しく柔らかい
誰もが微笑んでしまうような女性。
でも講義は論理的で知的で
原稿を全く見ないで、
休憩もなしで、
びしびしと的確に勧めていきます。
一目みて、大ファンになってしまいました。
参加者も、相原先生はもちろん、
レベルの高い、日本のアロマセラピーをリードしてきた
先駆者の方たちばかりで、
心地よい刺激を受けました♪
KAFからも私を含め3人、参加してきました。
実はわたしは
「クリニカルアロマセラピスト」の
資格を持っています。
アロマセラピストの資格はすべて民間資格なのですが、
通常の1年間のスクールに通って認定を取得し
さらにもう1年、医療現場でもアロマセラピーを
学び、研究論文も書き、
「クリニカルアロマセラピスト」として活動しています。
臨床の定義は何かという問題もあります。
わたし自身は
いつもお話しているように
アロマセラピー自体が
病気ではなく、その人自身を大切にし
目に見えるからだと感情や思いや記憶や
魂まで同時に働きかける
ホリスティックな療法であると考えています。
ホリスティックをベースとしたアロマセラピーの上に、
精油の薬理作用のみを特化して
身体に働きかける臨床アロマセラピーが
成り立つと考えています。
この意味から、
臨床の場でのアロマセラピーは
スクールで学ぶ通常の精油の用い方とは
大きく異なることもしばしばあり、
症状や環境に即した、
クライアントの思いや願いに寄り添える
アプローチができるアロマセラピストが
本当の意味の臨床アロマセラピストであり
ホリスティックアロマセラピストであると
考えています。
今回は
がん治療という限局された患者さんへの
主に身体面に対する精油を用いた
有効なアロマセラピーについて
科学的な研究データ、
いわゆるエビデンスに基づいた豊富な症例や
リアノン先生の長年にわたる経験から
培われた実践的な臨床でのアロマセラピーを
学びました。
2日間で書いたノートは55ページ!
がん治療のための
ホリスティックアロマセラピーと精油選択
から始まり
臨床でのアプローチ方法
臨床アロマセラピーでの精油の選択
精油の発がん性について
エストロゲン作用とホルモン依存性ガンとの関連
精油はがん予防に役立つか
精油と薬剤との相互作用のリスクと可能性
など、書物ではそれぞれ違った根拠のない説が
流布している興味深いテーマが
すっきりと明確になりました。
またがん治療に伴うさまざまなつらい症状
たとえば
吐き気や
皮膚疾患や
悪臭や感染や
化学療法や放射線治療の副作用の緩和
など、
具体的で的確な精油の選択と使用方法についても
学びました。
どのケースの処方をみても感じるのは
アロマセラピーは、
痛みに苦しむ患者さんの
からだにも、心にも本当に優しく、
どんな症例に対してもリアノンの処方は
あくまでも患者さん第一であり、
愛と思いやりに満ちていました。
懇親会でのこと。
「臨床アロマセラピーの前に
ホリスティックアロマセラピーがあります。
ホリスティックアロマセラピーの土台の上に
臨床的なアプローチがあることを
忘れないでください」
わたしは、この言葉を聞けただけで大満足でした。
人間を全体性という視点から関わる
ホリスティックな土台がなによりも大切だと、
深い部分で理解できていなければ
メディカルアロマや臨床アロマセラピーも
生きてこないからです。
来年もリアノンに会えるのが楽しみです。
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