今年8月に逝去された精神科医中井久夫氏。
当時治療困難と考えられていた統合失調症の方の臨床と回復のプロセスをつぶさに観察した考察、阪神淡路大震災被災者のPTSDのケア、精神科看護師の育成など、人々の苦しみに寄り添い続けました。
大学の心理学の講義で学んだ風景構成法はわたしも
ケアの中で用いていますが、この技法も、中井先生が編み出されました。
今月のNHK「100分で名著」は中井久夫先生特集。
第一回をようやく視聴できました。
人間とはなにか、こころとはなにか、を考え続けた中井先生は「だれでもかかる病気」である統合失調症の理解に半生を費やされました。
番組をみたあと、昔みた映画を思い出し再度映画配信で見直しました。
ラッセル・クロウが演じる数学者ジョン・ナッシュの実話を基にした『ビューティフルマインド』
ゲーム理論での功績、ノーベル経済学賞を受賞した華やかな経歴の裏に、心の病にかかった本人と周りの家族の苦悩を描きます。
淡々とした物語を彩るシャルロッテ・チャーチの天使の声、劇伴の音楽も美しく、心に沁みます。
「人生に確かなことなんてない、それだけが確かなことなんだ」
「謎に満ちた愛の方程式のなかに「理」はある」
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