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ハツカネズミと人間

タイトルは『怒りの葡萄』で

ノーベル文学賞を受賞したスタインベックの小説です。

昨年度から軽度発達障害の学術研究会に

会員として毎回参加させていただいています。


参加者は医師や医療従事者、臨床心理士、

カウンセラー、教職員、ケースワーカー、児童相談所員などの

専門職の方ばかり。

おそらくアロマセラピストとして参加しているのは

私だけでしょう。

よく入会を許可していただけたことに感謝しています。



内容も専門性が高く、2時間があっという間。


今回は花園大学の教授で臨床心理士である

橋本先生による

「発達障害のある非行少年へのアプローチ」について

学びました。

橋本先生は長く家庭裁判所の調査官として日本各地で

活動されてきている方です。

本研究会では軽度発達障害については

昨年度から考察を深めてきているのですが、

今回はスタインベックの小説を題材に

軽度発達障害を持つ方が

どのように犯罪に関わっていくのかを

読み解いていきました。


軽度発達障害という言葉もなかった1937年に

これだけ詳細に丁寧に描き出している

スタインベックの力量にうなります。


「ハツカネズミと人間」の主人公は

現代ならアスペルガーと診断されるだろうレニー。

彼の行動様式や小動物への執着、柔軟な思考ができず

対人関係が築けない、想像力の欠如など、

アスペルガー障害に適応する要因を持っています。


アスペルガーだから犯罪を犯しやすいというわけでは

ありません。

実際の犯罪率や非行率では

いわゆる定型発達をしている方が圧倒的です。

前回の研究会での精神科医の亀岡先生が

「良い環境で育てられてきた軽度発達障害の方は

とくに大きな障害もなく生活している方も

たくさんいる」との言葉が示すように

生育環境が大きな要因となります。

これは定型発達をしている方でも

同じことがいえるかもしれません。


橋本先生のお話でも

発達障害そのものというよりも

その障害を持っているがために社会から孤立し、

疎外感やストレスから非行や犯罪を

行動化してしまうといいます。

また発達障害の方には特有の行動様式があり、

事件そのものにその特長が反映されやすい

という特異性があります。



ケアルームでも、またわたしの周辺でも

発達障害のお子さんを持つ方が何人もおらます。

発達障害の子を持つお母さんの悩みは深く、

なかなか理解されずらいわが子の状況に

胸を痛めておられます。




障害のあるなしに関わらず、

今の時代の子育てには悩みがつきません。

私自身が袋小路のようなところで

途方にくれて子育てしていた時期があります。

アロマセラピストとしてどのような

サポートやケアができるのか。

まずは発達障害そのものについて

もっとよく知り、学びたいと考えています。

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