微かな足跡

誰かに褒められたいんじゃない、

認められなくて良いんだ。

誰かの真似もしたくないんだ。


この時代に生まれ、悩み苦しみ、考え、

模索してきた道、

足踏みして何度も踏みしめた道に、

次を歩む人が歩きやすくなるような、

そっと微かな足跡をつけていたいんだ。


今日は何ができるだろう。

どんなやり方で、どんな表情で、

どんな言葉で、どんなエネルギーで、

世界に満ちる美しさを伝えられるだろう。


勝手に掘り進めた穴ぼこに、知らない間に落ちている。


そんなわたしをどこかで見ているように、声が届く。


出会えてよかった

暖かかった

嬉しかった

ひととき、呼吸が深くなった

久しぶりに笑顔になれた

愛おしさを感じた

世界に色があることに気づけた


その声に促されて、穴ぼこからまた顔を出してみる。


這い上がる。

伸びをする。

空の青さ。

雲の白さ。

風の心地よさ。

花の香り。

音楽。


また歩き出す。

大丈夫、わたしたちはひとりじゃない。




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